2019年5月1日にリリースされたHDR Light Studio - Tungstenより、ライセンスモデルが変更されました。こちらの記事では変更点について説明します。
Legacy License ~レガシーライセンス~
2015年5月にリリースされたHDR Light Studioバージョン5以降、ユーザーはHDR Light Studioライセンスと必要なプラグインコネクションのライセンスを購入する必要がありました。
例えば、HDR Light StudioをMayaと3ds Maxで使用したい場合、バージョン5ではHDR Light Studio、Maya Connection、3ds Max Connectionの3つのライセンスの購入が必要となっていました。購入後、これらのライセンスに対して発行されるアクティベーションからは、3つのライセンスファイルを受け取ることになります。
例)
- HDR Light Studioスタンドアロン版を使用する場合、HDR Light Studioライセンスのみ消費します。
- HDR Light StudioをMayaで使用する場合、HDR Light StudioライセンスとMaya Connectionライセンスの両方を消費します。
- HDR Light Studioを3ds Maxで使用する場合、HDR Light Studioライセンスと3ds MaxConnectionライセンスの両方を消費します。
これらのライセンスは、以降、「Legacy (レガシー)」ライセンスタイプと呼びます。このタイプのパーマネントライセンスを所有しているユーザーの場合、今後のHDR Light Studioバージョンでも既存のライセンスをご使用いただけます。
※HDR Light Studio - Carbonのサブスクリプションライセンスを所有している場合でも、既存のライセンスで最新バージョンをご使用いただけます。
新ライセンス(Tungsten)
HDR Light Studio - Tungstenのバージョンから、HDR Light Studioの販売形態が変更しています。HDR Light StudioとConnectionがバンドル化された単一の製品を購入することができるようになりました。
新しい製品は単一のライセンスファイルで提供されます。
①HDR Light Studio - Indie
ライセンスファイルの中では、製品名が「hdrls_tier1」と記述されます。
こちらのライセンスでは、HDR Light Studioをスタンドアロン版と「tier 1」コネクションの両方を起動できます。
「tier 1」コネクションには次のプラグインが含まれます。(2019年5月 Tungsten Drop 1 現在)
3ds Max、Maya、Cinema 4D、MODO、LightWave3D、Houdini、Maxwell Studio、Rhino 3D、Octane Standalone、SOLIDWORKS Visualize
また、ライファイルの中では、契約内容(contract)が「indie」と記述されます。
hdrls_tier1とindieを組み合わせたライセンスファイルは、Indie版の製品に対応するライセンスであることを示します。
②HDR Light Studio - Pro
ライセンスファイルの中では、製品名が「hdrls_tier1」と記述されます。
こちらのライセンスでは、HDR Light Studioをスタンドアロン版と「tier 1」コネクションの両方を起動できます。
「tier 1」コネクションには次のプラグインが含まれます。(2019年5月 Tungsten Drop 1 現在)
3ds Max、Maya、Cinema 4D、MODO、LightWave3D、Houdini、Maxwell Studio、Rhino 3D、Octane Standalone、SOLIDWORKS Visualize
また、ライファイルの中では、契約内容(contract)が「pro」と記述されます。
hdrls_tier1とproを組み合わせたライセンスファイルは、Pro版の製品に対応するライセンスであることを示します。
③HDR Light Studio - Automotive
ライセンスファイルの中では、製品名が「hdrls_tier2」と記述されます。
こちらのライセンスでは、HDR Light Studioをスタンドアロン版と「tier 2」コネクションの両方を起動できます。
「tier 2」コネクションには次のプラグインが含まれます。(2019年5月 Tungsten Drop 1 現在)
3ds Max、Maya、Cinema 4D、MODO、LightWave3D、Houdini、Maxwell Studio、Rhino 3D、Octane Standalone、SOLIDWORKS Visualize、更に VRED、DeltaGen、PatchWork 3D
また、ライファイルの中では、契約内容(contract)が「automotive」と記述されます。
hdrls_tier2とautomotiveを組み合わせたライセンスファイルは、Automotive版の製品に対応するライセンスであることを示します。
ライセンスのロジック
HDR Light Studioは、Tungsten以降のバージョンで以下のようにライセンスを取得します。
Standalone
HDR Light Studioをスタンドアロンで実行した場合、ソフトウェアはまずhdrls_tier1ライセンスを参照します。
もしもhdrls_tier1ライセンスが見つからない場合、hdrls_tier2ライセンスを参照します。
hdrls_tier2ライセンスも見つからない場合、レガシーのhdrlightstudioライセンスを参照します。
ソフトウェアがライセンスを見つけられない場合(即ちライセンスを認証する前)、以下のメッセージが表示されます。
Mayaに接続
HDR Light StudioをMayaから実行した場合(Tungsten以降ではtier 1ライセンスで起動可能)、ソフトウェアはまずhdrls_tier1ライセンスを参照します。
もしもhdrls_tier1ライセンスが見つからない場合、hdrls_tier2ライセンスを参照します。
hdrls_tier2ライセンスも見つからない場合、レガシーのhdrlightstudioライセンスとMaya Connectionライセンスのペアを参照します。
VREDに接続
HDR Light StudioをVREDから実行した場合(Tungsten以降ではtier 2ライセンスで起動可能)、ソフトウェアはまずhdrls_tier2ライセンスを参照します。
もしもhdrls_tier2ライセンスが見つからない場合、レガシーのhdrlightstudioライセンスとVRED Connectionライセンスのペアを参照します。
旧ライセンスと新ライセンスの共存動作
特定の状況では、このようなライセンスのロジックは望ましくありません。例えば、単一のフローティングライセンスサーバーにレガシーライセンスと新ライセンスが混在する環境などが該当します。
例えば、RLMサーバーにHDR Light StudioとMayaのレガシーライセンスを5本所有しているとします。これに加えて、VREDを使用するために同じサーバー上にHDR Light Studio - Automotive (hdrls_tier2)のライセンスを1本所有しているとします。
社内の1台目のクライアントマシンでHDR Light Studio(スタンドアロンまたはMayaプラグイン)を起動すると、まずはAutomotiveライセンスが消費されます(HDR Light Studioはtier1を最初に参照し、それからtier2、そして最後にレガシーライセンスを参照します)。これにより、VREDで使用できる唯一のAutomotiveライセンスが取得されてしうため、他のユーザーまたは2台目以降でAutomotiveライセンスを使えなくなってしまいます。このような場合、Automotiveライセンスを異なるポート番号で別のRLMセッションとしてインストールすることが推奨されます。そうすることで、レガシーライセンスと新ライセンスをそれぞれ別に管理することができます。
設定に関してご質問やご不明な点がありましたら弊社サポートまでお問い合わせください。
参考
- HDR Light Studio Documentation > License Changes in Tungsten (英語)
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